地元住民の発言による建築的価値

 JR上熊本駅舎は大正2年に創設され、歴史的建造物であり、まちのシンボルだった。しかし、平成15年、九州新幹線高架工事に伴う、在来線高架化に伴い当初解体される予定であった。
 平成16年、地元住民を中心に結成された「JR上熊本駅舎を活かす会」の保存活動の結果、平成17年、隣接する市電上熊本駅前電停上屋として駅舎の一部移築保存が決定した。
 その後、駅舎を活かして行くための組織として「上熊本駅舎を活かしたまちづくりの会」が結成され、行政とのWS(基本設計)、行政とコンサルタントとのWS(実施設計)、行政とコンサルタントと施工業者とのWS(駅舎内部の色決め)が行われた。地元住民が基本設計以降WSとして参加することは珍しく、地元住民の発言は実際の建築に強く反映されている。
 現在は、今後の駅舎の利活用、新駅舎と駅前広場のデザインにかんするWSを行っている。

電停上屋外観(一部移築保存部)

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